転職の思考法

書評:転職の思考法 | もっと早くこの本と出会ってから転職したかった・・・

このまま今の会社にい続けても良いのか?を少しでも考えたらまずは読む本、というのがとても納得できる一冊。

 
 

しかも、良いのは必要なエッセンスや本書でのメッセージの内容が全てまとまっていて、無駄に長くない!

 
 

時間の無い人でもスムーズに読みすすめられるように工夫がなされています。

 
 

特に20代から30代に向けて書かれた本で、「モヤっとした今後のキャリア」を一旦整理して自分が向かいたい今後のキャリアを落ち着いて考えられるようになります。

 
 

この本を読んで感じたのは、「これだけみんな転職のことを考えているのに、正確な意思決定ができている人が少なすぎる」というゆるぎようもない事実です。

 
 

私も働きはじめて11年ですが、転職回数3回。「もっと早くこんな本と出会えればばなー」と思ってしまいました。

 
 

ざっと、感じたこととサラリーマンとしてキャリアを考えていくうえで覚えておきたいのは以下のようなことです。

 
 

  • 市場の変化とそれに伴う雇用の椅子には限りがある
  • 自分のマーケットバリューを正しく知れる
  • 年代に応じた転職戦略
  • 転職する市場の見極め方
  • ビジネスで活かせる「経験」の考え方
  • 自分のマーケットバリューを図解できる
  • 目的に重きを置くか、状態に重きを置くか

 
 

あまり本書の内容を詳しく書いてしまうとネタバレになるので、もしピンとくる人は実際に購入されるのが本当にオススメです!

 
 

むしろ、学校では社会に出てからのことを教えてくれないどころか、転職のことは全然教えてくれません。

 
 

なので、自分の近親者や親しい友人などいずれにしても親しい間柄のある程度の信頼関係のある人としか、腹を割った転職の話ができないというのが実際のところではないでしょうか。

 
 

では、自分にとって本当に親しい間柄の人って何人いるのか。。。友達の多い人であっても、本当に親しい間柄の人数ってせいぜい10人くらいまで、だったりしますよね?

 
 

また、親しい人だからこそ、意見が強いあまりに必ずしも自分にとって良いアドバイスを貰えるともかぎりません。むしろ主観が入るぶん、逆だったり。

 
 

また、ネット上の企業に対する口コミは一定の割合で真実が書かれていることがありますが、情報の受け手としてリテラシーが必要だと考えられます。

 
 

実際にネット上の企業評判に関するレビューは「レビューを書くような属性の人間しか書いていない」という事実を勘案してうまく自分でフィルタリングしながら情報の取捨選択をする必要性が出てきます。

 
 

また、私はインターネットマーケティングの実務経験を通して、クライアントとのコンサルに携わる機会が多かったのですが、現在のネット上の企業評判に関する情報というのは、情報の出どころとなる記事やコメントを執筆した個人を特定する明確な方法はありませんので、根も葉もない誹謗中傷を書かれている可能性も考えられます。

 
 

さらに、転職を検討する際の転職エージェントが本当に自分に親身になって最適な就職先を「当事者と同じ思考法」で考えて転職先を紹介するのにはビジネスモデル上、無理が生じます。

 
 

だからこそ、この転職の思考法はむしろ就職活動前、あるいは社会人になったらまず1回は読む本と定義づけることが出来ると思います。

 
 

実際に私はブラック企業に勤めながら、転職活動をしてきましたが、時間的なリソースが足りなさ過ぎて、転職の意思決定を妥協してしまいそうになったことが何度もありました。

 
 

朝9:00に出社して、勤務中はずっと転職系の活動ができません。夜0時くらいに帰宅して食事を取っておフロに入って深夜1時過ぎから転職エージェントにメールの返信をして、対象の企業を調査して・・・

 
 

本当に限られた中で時間を捻出して面接に行く・・・

 
 

面接に行った先の会社で「この会社は無いな」と思って辞退したり、面接通過できなかったり、内定出ても「微妙」な会社が多い・・・

 
 

辛いですよね?

 
 

でも、この転職の思考法を読んだ今なら、まずは転職の思考法をインストールして、明確な自分の転職軸を決めてから活動することでリソースを尖らせて、転職で叶えたい目的に一直線に行くことができるということがわかります。

 
 

ほんと、もっと早く出会えればなーと。

 
 

日本は転職がしにくい市場構造になっているので、勤め人をしていると経営者と使用人の間でのパワーバランスが経営者有利になってしまうので、使用人が落ち着いて意思決定しにくいという側面があります。

 
 

結婚していて子供がいて、貯金が非常に少ない中で転職を考えると、現職の会社からクビを言い渡されたらそれで露頭に迷うことにもなりかねませんからね。

 
 

この一冊にはそういった「転職のタブー視」を解除するノウハウが詰まっているのも魅力です。

 
 

まとめ:働き方改革よりも転職の思考法

 
 

働き方改革という言葉が横行してずいぶん経ちますが、順番としては働き方改革よりも先に転職の思考法だと思います。

 
 

転職の思考法 > 働き方改革 と考える方が、よりスムーズに自分のキャリアビジョンに向かって進めるのではないでしょうか。

 
 

そもそも、自分のビジネス成長軸が定まっていない中で、働き方改革を考えても、それは気休めにしかなりません。

 
 

もっと大枠となる自分が1度きりの人生で本当にありたい仕事との向き合い方のマインドセットを明確にしてからの働き方改革を実施することで、スムーズに目的にむかえるということが、本書を読んでわかります。

 
 

転職活動は現職の労働環境が大変であれば大変なほど、転職そのものも非常に大変なものになりますが、絶対に妥協はしないでおきたいものですね。

 
 

世間や世の中は「行動が全て」と言って、人を焦らせますが、転職に関しては行動よりももっと前に思考法が大事です。

 
 

そのための指針となる一冊でした。

 
 

全てのサラリーマンにオススメ!

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