この記事は当ブログの管理人であるいつから機械に代替されるヒトが、10年以上アトピー治療のために漢方薬を飲み続けた体験談です。
アトピーの方で、これから漢方を試そうかな?と考えている人の参考になれば嬉しいです。
私は1歳からずっとアトピーで、人生のほとんどをアトピーと一緒に過ごしてきました。この記事は当ブログの管理人であるいつから機械に代替されるヒトが、10年以上アトピー治療のために漢方薬を飲み続けた体験談です。
アトピーの方で、これから漢方を試そうかな?と考えている人の参考になれば嬉しいです。
私は1歳からずっとアトピーで、人生のほとんどをアトピーと一緒に過ごしてきました。
肌が痛痒い、集中できないだけでなく精神的なストレスも本当にきつい時期もあった中で、症状は軽めになったり重めになったり、時期によって様々。
「そろそろ本気でアトピーの根本治療をしよう」ということで両親が、わたしが大学生のころにお金を出してくれました。
社会人になってからもアトピーがひどいと、仕事にも支障がでて大変だろう。と判断してくれてのことです。
そこで取り入れたのが漢方薬です。
私の地元で漢方薬の処方をしている東洋医療に重視している方の下を訪ねて漢方薬を大学2回生の頃から、32際になるまで約10年間漢方薬を使い続けてきた私が、「実際に漢方薬は効果があるのか?」について書いていきたいと思います。
漢方薬、保険適用外なので高価な買い物ですよね。毎月の漢方代が18,000円でしたから、10年で2,160,000円分も漢方薬につぎ込んだわけです。
子供を専門学校に通わせられるくらいの金額。。。
あるいはまともに新車のプリウスにも手が届くくらいの金額。。。
※もちろん、アトピーは体質や環境、病院との相性など様々な要因があるので、一概には言えませんがあくまでも私の体験談、活動報告として参考になれば幸いです。
※ここに書いている漢方の内容は漢方を服用しながらも、通常の皮膚科を受診しつつ塗り薬や飲み薬も併用しています。
10年間、漢方薬を試してアトピー治ったの?
結論からお伝えします。
治っていません!!!
いやむしろ、今34歳ですけどこんなにおとなになった段階でアトピー完治していないので、もう治すとかではなく「どううまく付き合っていくか」という方針に切り替えています。
その方が高望みしないぶん、精神衛生上も楽になりました。
まず、漢方薬を10年間まじめに使い続けても治りませんでした。というお話です。
その漢方薬はどんな処方だったのか?
固有の処方されていた場所や個人名の記載は避けますが、それ以外はどんどん書いていきます。
以下はその漢方を処方してくれていた医師の方ご本人が言っていた内容をまとめています。
(以下、ずっと漢方を処方してくれていた先生のことをここでは、カンポウ博士と呼ぶことにします。)
漢方薬を処方してくれた先生のキャリア
もともとは京都大学医学部付属病院で最新の医療に携わっていた経歴の持ち主。
でも医療現場の裏側を見て、これでは本当に人を救うことはできない!と思い立って、京大附属病院の重役ポジションを断って東洋医療の道に進んだそうです。
それまで深く西洋医療に携わっていましたが、鍼灸や漢方の勉強を一から、30歳くらいからはじめて、学校にもかよってその後、鍼灸院や漢方治療を開業されたそうです。
鍼の技術は随一で難しい病気も鍼治療で完治させたケースもたくさんあるようでした。
鍼や漢方治療の専門家として20年以上のキャリアで、日頃は往診にも飛び回っていてとても忙しい方です。
漢方の処方について
毎月、その診療施設に伺って、アトピーが出ているヶ所を見せて症状や最近の状態を伝えます。
例えば、以下のような感じです。
- 睡眠時間は毎日何時間くらいとれているか
- かゆみは以前と比較して強いか、弱いか
- お通じはどれくらいのペースで出ているか
- お通じ(大)の色は濃い茶色か、薄い色か
- お通じ(大)の硬さは固めか、柔らかめか
- お通じ(小)はどれくらいのペースで出ているか
- 仕事のストレスは多いか、少ないか
そういったようなことを答えるのと目視での患部の症状確認が終わって、カンポウ博士が総合的に勘案してその月の漢方薬の配合を考え、しばらく待ってから漢方薬を渡されます。
1ヶ月分ですからねー。けっこうけっこうずっしりな量ですよ。
だいたい400gのボトルくらいのサイズをイメージしていただけると、それくらいです。
何種類かの漢方薬を混ぜて調合して処方してもらっていましたが、実際に入っている薬品名は、以下のような漢方薬名でした。
- 黄連解毒湯
- 消風散
上記の他にもう1種類、基本として調合されていましたが、それは忘れました。。。
なんでも、ここの漢方薬は一般的に売られているフリーズドライの漢方薬とは製法が違っている、というのがウリでした。
一般的な漢方薬は生薬を煮出すために熱を加える過程で、生薬本来の成分の多くが失われてしまうために、薬を生成する途中の段階で、漢方の効果が大きく減ってしまうそうです。
しかし、ここで処方している漢方薬は特許技術により一般的な漢方薬の生成と比べて熱による成分の減少が最小限に食い止められるため、その分効果も高い。
ということです。
アトピー症状は改善されたのか?
確かに改善はされましたが、長期的な目線で考えると、なんとも言えません。
ここは実際、なんとも判断が難しいところです。。。
本当に判断が難しいんです。。。
詳しく書いていきます。
漢方薬を使い始めたのは大学2回生。
まず、漢方をつかってみて最初に大きな変化がありました。
とんでもなく便秘が解消されました!
それまではなんとなく便秘気味?
な感じだったのが、どんどんお通じが出て、体の中から毒素が抜けていくようなイメージです。
あとから知ったのですが、便秘はアトピーにかなり悪影響があるそうで、まずはこの便秘解消によるアトピーの緩和が効果があったと実感できました!
最初の3ヶ月で実感できるくらいにアトピーの改善が体感できました。
イメージとしてわかりやすいように、アトピー症状を10段階で、漢方を使い始める前が6だったとしましょう。
漢方を使い始める前の症状 | 6 |
漢方を使い始めて3ヶ月後 | 4 |
6から4に減った、というような状態です。
これだけでもアトピーの本人から考えれば大きな進化です。
本当にありがとうございます!という感じです。
が、しばらく経過しても抜本的な症状は改善されなかった
最初の数ヶ月で、アトピー緩和の効果を実感したので、それ以降も長い間漢方薬を続けていました。
しかし。
あれ?
症状あんまり変わってない・・・?
という状態が続いていきます。
もともとは、漢方を処方される前は「早い人は1ヶ月かかる場合もあるし、遅い人は1年以上かかる場合もある。そこはやってみないとわからない」と言われていましたので、考えようによっては以下のように受け止めることができます。
「今やめたら途中だし、もったいない」
「もう少し続けてみよう」
「漢方を辞めても、他に良い方法あるか?」
などなど、継続する理由の方が大きかったです。
その間に私の近況もどんどん変わっていって、大学を卒業し不動産会社に就職し、営業の日々。。。
みなさんだいたい経験あると思いますが、新卒時期って本当にストレス溜まりまくりますよね。
この時期はストレスの影響からかアトピーの症状が爆発!!!
本当にひどくて、家に帰っては身体を掻きむしって辛い日々が続きます。
その間も漢方を続けていましたが、こんなに大荒れするとは。。。
しかし、大きな波は過ぎ去って、また肌は半年くらいで落ち着いてきました。
けっこう、漢方ってお湯で飲まないといけなかったりして、ひとり暮らしだと毎回お湯を用意するのも手間だったりするんですよね。
朝晩飲んでたんですが、私は朝の漢方は勤めていた不動産会社に置いてあるポットでお湯をくんで、漢方飲んでました。
だから「お前また正体不明の粉飲んでんのか?」と先輩社員からいじられるネタに。。。
お前まだ粉飲んでんのか?
ぜったい効果ないやろ?
などいろいろ言ってくれます。
でも、いじってくれる方が笑いも起きやすいのでその面では笑いもとれて「粉のやつ」として少しおいしい感じでしたよww
それからもずっと漢方を続けているなかで、少し調子が良い。悪いという波を緩やかに繰り返しながら、大きな改善は無いままに、時間は経過していきます。
引っ越ししてからは電話で漢方を注文していた・・・
その後、不動産会社を辞めて転職して東京に引っ越します。
漢方薬をどうするか?ですが、ここで以下のように考えます。
「もし漢方を辞めて肌が大あれしたらヤバイから、やっぱり続けよう!」
ここまでくると、「漢方やめたら大変なことになるのでは?」と考えていて、やめる判断もできないような状態になっていて、とりあえず続けようという感じでした。
東京に引っ越しをしてからはカンポウ博士に電話で漢方の注文をして、電話の際に最近の症状を口頭で伝え、処方してもらう日々が続きます。
最初はあれだけ訪問して問診していたり、実際にアトピーの患部を見せていたのに。。。
あっさりとした毎月5分くらいのやり取りで完了する関係性になっていたのです。
カンポウ博士も、漢方の売上が1件なくなるよりも郵送で受注を続けた方が売上になる、という算段があったかどうはさておき・・・
そもそも、引っ越しをするときにカンポウ博士に、やめたほうが良いか遠方からでも続けられるかの相談をしたときに「遠方でも症状を聞いて続けることは可能」という説明でした。
「本当にこれで良いのか?」と思いながらも漢方をやめたときに肌が大あれしたらどうしよう?!というのが強くてそのまま継続!
結局漢方薬やめてどうだったのか
そんなこんなでずっと10年間漢方薬を飲み続けてきて、相変わらずアトピーの症状は微妙によくなったり悪くなったりで大きな変化はないままのわたし。
そんな漢方をとうとう!!!
断つきっかけが訪れます。
漢方をやめる頃には本当に毎日忙しく働いていて、睡眠時間は3-4時間という日もざら。
ITベンチャー企業で忙殺されながらも前に進むべく生き抜く日々です。
そんな中で、漢方薬を飲み忘れる日が多発。
気づいたら何日も飲んでいないのです。
あれれ?
でも、アトピーはそこまでひどくなっていない。
なぜか?
最初の方に大学2回生のときに「便秘が改善されていた」というのを書きましたが、そのころ毎日の朝食にヨーグルトを食べていて、それが原因で便秘はおこらなくなっていたのです!
もう何日も漢方薬飲んでないし、便秘もおきてないし、アトピーもそんなに悪くはなっていない・・・・・
漢方やめれるよね?!
ってなって漢方をやめたのでした。
うん、なんともタイミングが重なってやめる決断ができましたね。。。
その後、この記事を書いている2018年10月、10年間続けた漢方をやめてから2年以上経過していますが、漢方を飲んでいたときと同じくらいの症状で、大きくは変わっていません!!!
10年以上漢方を処方してくれたカンポウ博士に漢方やめると伝えたとき、どんな感じだったか・・・
10年間付き添って、ときには親身に答えてくれたり、時には遠距離になったりで、かれこれ10年以上も付き合いのあるカンポウ博士です。
漢方やめますって伝えるのも少し気まづいなー、
と思いながらも会いに行きます。。。
カンポウ博士:「最近調子どうかいな?」
私:「実は最近いそがしくて漢方飲めて無くて・・・」
「お通じもわりと毎日ちゃんと出てて・・・」
「えーっと、たぶん毎日ヨーグルト食べてるからなんですよね!・・・」
「だから、漢方薬を・・・・」
カンポウ博士:「おーそうかそうか、ほないったん漢方やめてみよか!どや?それで?!」
私:「あっ はいー。・・・」
えっ?!
カンポウ博士の答え、超あっけなくない?
むしろ、私からやめる空気が感じられた時点で、みずから「断られた状態」を作らないために率先して漢方やめる指示出してきましたよね?!
えーーーー!!!
まあ、いいか。
やめるんだし。。。
みたいなやりとりでした。
10年間連れ添った恋人との別れは、案外めちゃくちゃ呆気ない終わりだった・・・
そんな話、山ほどありそうですね。
もっとはやく、やめてたらどうなっていたか
これは私も考えましたが、やっぱりわかりません。。。
どんなことにも言えることですが、同じ期間でABテストをするようなことはできないので、漢方を飲んでいる期間が長ければ長いほどいろんな患者本人のライフタイムイベントや環境の変化が加わってきます。
引っ越し、転職、恋愛、結婚、子供が生まれる・・・
それぞれの環境で変わる精神的なストレスや環境を正確に変数として考慮することはできないので。
長く漢方を飲んだから、アトピーがこの状態でおさまっているのか、実は最初の3ヶ月でやめていてもかわらなかったのか。
ここに関しては、正確な答えを提示できないのが実際のところです。
実は、漢方薬の処方といえどマーケティング色が強かった?
では、なぜ私がこんなにも10年以上もまとも漢方薬の服用を続けてきたのか?についてはそれなりの理由があります。
これまで書いてきたこと以外に、です。
それは、カンポウ博士のマーケティングの要素が強かったのでは無いかとあとから振り返って見ることができます。
まず権威性が高かったこと
カンポウ博士のキャリアや漢方以外での活動、他の患者さんを救った話、などなど毎回診察の際にはいろんな話をしてくれて、こんなにすごい人なのかと興味を持って聞いていました。
また、カンポウ博士自身が事業を回復させた話や処世術など実際のヒューリスティックな話をしてくれるのです。
漢方を処方され始めたのは社会にも出たことのない大学生の頃です。
少々悪い言い方かもしれませんが、そんな大学生の信用を勝ち取ることくらい、とても簡単だったのではないかと思います。
精神的なサポート
そして、精神面ほ本当にサポートしてくれました。
アトピーは精神的なストレスとも密接に関わる病気ですから、ストレスが多いほどアトピー症状もひどくなりやすいのは、私自身もアトピー患者として十分体感していました。
そんな中で、精神敵な負担を感じにくい東洋思想や中国の論語など、本当にいろんなことを教えてくれて、それは今でも役立っています。
そういう要素があった中で、カンポウ博士はいつのまにか「漢方だけのカンポウ博士」ではなく「人生のカンポウ博士」になることで、またカンポウ博士に会いたいと思わせる心理的な効果があったことは確かです。
そのため、精神的に支えるメンター的な立場と、「全体的に優れている人生の先生」という立場を兼ね揃えることで、漢方薬によるアトピー改善以上に、期待度を上げる効果があったわけですね。。。
でも、はっきりとお伝えしますが後悔は全くしていません。
本当にいろんなことを教わりましたし、何よりもカンポウ博士との関係性の中で対人関係における優位性みたいなもの、ポジションのとり方についても本当に勉強になりました。
けっきょく、漢方はアトピーにおすすめできるか?
そういったいろんなことを経験してきて思うのは、漢方をやってみたいという場合まずはカンポウ博士と決めた一定期間間、しっかりまじめに服用を続けてみることだと思います。
一定期間続けても全く改善されないようでしたら、あまりその先の効果も期待できないと思っています。
漢方は体質改善なので、時間がかかるという説明もわかりますが、私は10年続けて「これだ!」とはっきりと言える成果はあまり感じていません。
しかし、最初の数ヶ月で良くなった感覚は確かに感じました。
効果が微妙なまま続けるよりは、そのぶん他のことを試してみて、自分にあった治療を見つけるのが良さそうです。
アトピーでこれから漢方薬を試そうか迷っている人の参考になればと思います。