私はITベンチャーに30代から入って、それまでの年収が半分以下になりながら怒涛の日々をすごしてきました。
そこで、これからベンチャーに中途で入ろうとしている方に、これだけは見といた方がいいよ!
ということをこの記事にまとめてみました。
ホントのホントにマスト、市場に届くプロダクトがあるか無いか
歴史のあるベンチャー企業で意外にもあるパターンが、自社プロダクトが実際にはほとんど機能してなくて、見せ方が上手なだけの会社というのがあります。
これ、その会社に入る前はけっこうしっかり調べないとわからないので、要注意です。
私も入ったのが、この手の会社でした。。。
見せ方が上手なだけの会社は、長く見せ方だけで立ち回ってこれているので、中はめちゃくちゃ離職率が高かったり、人が育ってないからそのやり方しかできていないという本質的な問題があります。
見せ方が上手なだけの会社は、とにかく魅力的に見える
見せ方が上手なだけの会社のプレゼンテーションは、本当に徹底されています。
私が入った会社は、見せ方に関しては詐欺師レベルに徹底されていました。。。
なので、入社時点でITリテラシーが低い人は、その会社の本質を見分けられません。
体験談で言えば超!魅力的に見えますよ。
反対にITリテラシーが高い人の場合は、見せが上手なだけの会社だと察知できるので、より正確な判断ができるということになります。
そのためプロダクトと、うたっている製品が掲載されていても、ほとんど実態がないこともめずらしくありません。
しっかりしている印象を与えたい&問い合わせ獲得目的だけのリリースですからね。
ベンチャー企業への転職を考えているなら、まともに機能しているプロダクトがどれくらいの規模のものなのかをしっかり確認しましょう。
本当にプロダクトそのものを支える技術に優位性があるか?
これも、本当に重要です。
わたしはベンチャーに入って、プロダクトをリリースした立場の人間でしたが、多くのインターネットマーケティング会社が持っているような技術を合わせて、特定の市場に特化した見せ方で、訴求しているだけのものでした。
もちろん、機能しているプロダクトがあるのは良いことですが、バックグラウンドの技術に優位性が無ければ、やはり見せ方という軸を中心に立ち回る展開になってきますので、レッドオーシャンから抜け出すのには、取り組むべき課題が山積しているということになります。
そこからピボットして、内部のエンジニアも優秀な人材を採用して中身も実態も変えていくフェーズというのは、とても転換期であり痛みを伴う反面、やりがいは相当なものになります。
私は、残念ながら諸々の事情でこのベンチャーで働いている間に2番手のポジションまでいきましたが貯金が数百円になり、退職を決意しました。。。
これからの時代は見せ方が上手なだけの会社は、キケン
見せ方が上手、ということ自体は、いつの時代もビジネスを波及させるには重要なファクターですが、それが十分にワークしたのはインターネットの黎明期から、日本では2012年頃までではないでしょうか?
残念ながら、現在はユーザーのITリテラシーも底上げされていますし、相対的な満足度も簡単には上がらず現在やこれからはより高い顧客満足度を満たしていく必要があります。
見せ方が上手なだけの会社はコアなプロダクトで戦えませんから、顧客の定着率が低くその分新しいクライアント獲得に追われますので常に忙しく、且つやっていることを変えられず忙しい割に進化スピードが遅い、という致命的な問題が発生しやすいのも事実です。
ITコンサルタントであれば、見せ方でも残れるが実態は薄い
プロダクトを持たずに、ITコンサルタントという立場であれば、過去の実績やいわゆる錯覚資産(実力があると相手に錯覚させるための資産)は自分でも積み上げやすいので、相応のかたちにはなりやすいという側面があります。
しかし、自分でプロダクトを持っていなかった人が運営するコンサルタントというのは、どれほどの価値を見いだせるでしょうか?
よっぽど業界研究に長けていたり、分析能力が高ければ話は別ですが。。。
しかし実態として、日本の企業の多くは意思決定構造が複雑すぎるため、「発言力のある現場の代弁者」としての価値を見出して、とにかくdoする、実行させるドライバーになるくらいの価値は出せるというのも重要なポイントだと思っています。
そして、プロジェクトの実施まで遂行して成果がでれば「コンサルタントの実績」ということになり、信用が積まれてより仕事を進めやすくなる中で、実力そのものや専門性も追いつけていくことができれば、より一層の価値は出せるのではないでしょうか。
たた、こういったコンサルタントのスキルというのは非常に属人的であり、能力は体系化されていないのがほとんどなので、コンサルとして成功できるかどうかは個人のポテンシャルに大きく依存することを念頭においておくことも重要です。
つまり、一旦ここまでをまとめると以下のように考えられます。
- 見せ方が上手なだけの会社は、とにかく魅力的なのでそこにだまされず注意する
- そのベンチャー企業が持っているプロダクトが制作物としてどれくらいの実態があるかを確認する
- プロダクトそのものに、どれくらい優位性があるかを確認する
- 見せ方が上手なだけの会社はキケン、ただコンサルタントの場合は別
見せ方が上手なだけの会社を見分ける質問
ではここで、実際に私が見せ方だけが上手な会社を見分ける質問の具体例を上げてみます。
ポイントとして、見せ方だけが上手な会社というのは、その部分を本当に徹底していますし、整合性を取ろうと事前に考えられている部分も多いので、あらかじめ想定された質問にたいして、「こう答える」というケーススタディーが社内向けに存在している場合があります。
なので、ただ質問をしてそれに対する用意された回答をもらうだけではなかなか判断し辛いという実際もありますので、ここは慎重に行いましょう。
実際にそういった現場を何度も見ています。。。
例えば、エンジニアは何名いらっしゃいますか?と聞いたところで、「◯◯名です。」と答えられて、終了してしまいます。
また、実績などについても、その会社が作成するドキュメントであればいくらでも捏造できてしまうので、信頼性が担保されません。
ということは、、、
「答えるだけで完結する」ような質問では本質的な部分は見分けることが難しいということになります。
それを踏まえて以下のような質問を投げかけてみましょう。
実際にプロダクトが動いているところを見たいので、試しに使わせていただけますか?
このような質問に対して、「テスト環境が無いため見せられない」や「導入先企業はNDAの関係上、非公開となっております。」という回答が返ってくる場合は極めて怪しいと考えても良いでしょう。
プロダクトそのものが客引きパンダとなっている可能性が考えられます。
職場見学をさせていただくことは可能ですか?
これは実際に、守秘義務の関係から事務所内の立ち入りを禁じている可能性も考えられます。
ただ、可能な範囲で見せていただくことや、他の質問との掛け合わせで信頼性に足るかを判断していきましょう。
まずは、上記2点だけでもしっかり押さえておいて、自分にマッチした会社かどうかをみきわめましょう。
入社する前に勘違いを生まないためにも、この記事がお役に立てばうれしいです。